2024年4月25日
ロンドン・インターナショナル・アワーズ(LIA)はストックホルムのBoldのチーフ・クリエイティブオフィサーのオスカー・リューベックを2024年のデザイン&パッケージデザイン部門の審査員長に任命します。
このポジションを引き受けるにあたってのオスカーのコメントです。「デザイン&パッケージデザイン部門の担当として、LIAアワーズに再び関わることを心から光栄に思っています。審査員をすることで、世界中のクリエイティブワークに関して評価し、議論できるだけではなく、業界のなかでも最も秀逸な考えに触れ、学ぶことができることを実り多く感じています。ブランディングとデザインの分野はテクノロジーとオーディエンスとの新しい関わり方によって進化しています。今こそ面白いときであり、今まで以上に私たちの業界が人々の生活に意味のあるインパクトをもたらすことができるのです。このような機会を与えてくれたLIAにもう一度感謝します。ラスヴェガスで会いましょう!」
1993年からLIAは素晴らしいパッケージデザインを表彰しています。最初のグランドLIAは資生堂のFeminite du Bois (Femininity of the Wood フェミニデュボワ)に授与されました。女性のためのウッディーな香でした。栗色のニュアンスのあるアシンメトリカルなボトルを見て、ベルギーのシュールレアリストの画家、ポール・デルボーのことを連想した人もいるかもしれません。デルボーは薄暗く、不可解で、ミステリアスな空気感で女性を森のなかに、ときには木の一部として描きました。
LIAは業界の基準を上げるような素晴らしい作品を表彰することで有名です。昨年LIAはデザインとパッケージデザインにグランドLIAを授与しました。JR150周年記念キャンペーンとMakroの「Life Extending Stickers」です。両作品とも知的で力強く、デザインとパッケージデザインによって消費者の暮らしがよりよくなるよう課題を解決している点で特筆すべきクリエイティブなアプローチを行っています。
デザインとパッケージデザインの重要性は強調しすぎることはありません。ブランドアイデンティティ、ヴァリュープロポジションとパーソナリティといったプロダクトについての情報を十二分に表しているのです。ブランドストーリーとストーリーテリングにおいて中心的な役割を果たしています。人々は本をブックカバーで判断することからも明らかです。
スティーブ・ジョブスが1997年にアップルのCEOに返り咲いたとき、彼はアップルは「四つの機械しか売らない」と言っていました。ジョブスは「デザインはアップルを素晴らしいものにするためになくてはならないものである」と感情を込めて強調しています。エンジニアリングを制御するのはデザインなのです。アップルはデザイン主導の会社になりました。エンジニアリングだけではないのです。
LIAのプレジデントのバーバラ・レヴィのコメントです。「デザインとパッケージデザインは私の心の近くにあるものです。ポール・ランドが感情を込めて言うこの言葉には共感します。“デザインがすべてである。すべてなのだ!”デザインは私たちが食べるもの、着るもの、座るための椅子にさえも、どこにでも存在します。私たちの生活に最も重要な役割をもたらしているのです。でもデザインは簡単ではありません。単なる美学ではないのです。よいデザインはもっともポジティブな経験を与えてくれます。すべての要素が継ぎ目なく合わさるのです。未熟な目には、簡単にできるかのように見えるでしょう。ところが、デザインとパッケージデザインのどの作品にもクリエイティビティと熱心な仕事が施されているのです。デザイナーを心から尊敬しています。オスカー・リューベックを審査委員長に迎えたデザインとパッケージデザイン部門に最も優れた実践者たちを迎えることを誇りに思っています」
ラスヴェガスでの審査は9月29日に始まり、10月7日に終了します。審査はすべてEncore @ Wynn Hotel.の会場で行われます。審査員は全員、すべてのカテゴリーの作品を見ることになっています。このパネルが金賞、銀賞、ブロンズのトロフィーの受賞者とファイナリストを選出し、グランドLIAの授与についての決定権を持っています。
オフサイトの事前審議がないため、すべての審査員が最初から最後までのプロセスに関わりますが、全員が公開前の最終結果の秘密を守ることになっています。
LIAはWARC Creativity 100 rankingsに含まれている五つの世界的アワードのひとつです。
https://www.liaawards.com
ロンドン・インターナショナル・アワード(LIA)は1986年にプレジデントのバーバラ・レヴィによって設立されたクリエイティブアワードです。バーバラは複数のメディアを讃える国際アワードショーを立ち上げ、運営した最初の女性でした。39年後、LIAは女性により創立し、女性のみのフルタイムスタッフに支えられた唯一の国際アワードという特徴を持ち続けています。
LIAはクリエイティブプロセスの支持者であると同時に自らもクリエイティブでもあります。そしてもちろんクリエイティブなアイディアを持ち、実践をしています。私たちはどんなメディアにおいても、毎年最も優れたクリエイティブワークを選出することに誇りを持っています。広告、デザイン、パッケージデザイン、データ、テクノロジー、クラフト、ヘルス、医薬品、音楽、PR、イノベーション、企業間などがその一部です。
そのため、毎年LIAは業界のクリエイティブやクライアント側両方のリーダーとトレンドセッターを招き、もっとも著名な人材を10日間に渡って集めています。何千ものエントリーを経て、メダルに到達するまで、多様なコミュニティの最も優れた審査員が必要です。DEIスタンダードではなく、様々な地域や企業、ネットワーク、持ち株会社、インティペンデントな会社やクライアントまで、真の表現が必要です。
審査委員長を含め、多様なグローバル審査パネルのメンバーは自らが協働したプロジェクトや所属する会社からエントリーされた作品以外は、どのエントリーも審査します。LIAの審査プロセスは最初の段階からアワードの議論まで、審査を会場で行うことが求められています。
LIAは質が高いことで人気のCreative LIAisonsと呼ばれる教育プログラムを2012年に作りました。これは私たちのことを支えてくれる業界に恩返しをするという意味でもあります。私たちのミッションは新しい才能を発展させ、教育し、インスピレーションを与えるということです。それがCreative LIAisonsのイニシアチブの動機です。2012年にこのようなヴィジョンのもとはじまったものがCreative LIAisons グローバル・コーチング・アカデミーとして結実することとなりました。この画期的なトレーニングアカデミーが現在活躍する才能や次世代の才能の強力な踏み台になりました。オンサイトとバーチャルプログラムによって構成され、毎年約300名がCreative LIAisonsを受講しています。